そんな疑問にお応えします。
サウナーと呼ばれるサウナ愛好家がここ数年で一気に増えたイメージがあります。
そんなサウナブームは第三次まで来ました。
第一次サウナブームは1957年の東京オリンピックでフィンランドの選手がサウナを持ち込んだことがきっかけでした。
第一次では男性の利用率が高かったのに対し、第二次ブームの1990年代には家族層に人気になりました。
このブームをきっかけに誕生したのがスーパー銭湯でした。
そして今が第三次サウナブームとなっています。
サウナ専用の施設やアウトドアで楽しめるテントサウナは今回のテーマでもありますね。
テレビなどの特集でも絶景を見ながらサウナを楽しめる施設が取り上げられています。
今回はそんな自然を感じながら楽しめるテントサウナの危険性についてお話しします。
テントサウナが気になっている方はぜひご一読下さい。
目次
テントサウナ
まずはテントサウナについてのマナーなどを確認しましょう。
テントサウナとは
テントサウナは屋外でも楽しめるテント状のサウナのことを指します。
これは主にフィンランド式のサウナを楽しむために作られたものです。
フィンランド式サウナ
ストーブの上で温められた石に水をかけた蒸気を浴びる入浴方法。
ロウリュ式と呼ばれることもある。
サウナといえば、日本では水風呂に入ってクールダウンするのが一般的ですが、テントサウナの場合には川や湖が水風呂代わりとなる場合があります。
また、テントサウナは家族や友人といった親しい人とだけで楽しめるので、他人の目を気にしなくていいのも魅力ではないでしょうか。
テントサウナのマナー
テントサウナでのクールダウンに川や湖を用いるとお伝えしましたが、どこのキャンプ場でもできるわけではありません。
湖畔キャンプにおいて、そもそも湖に入水禁止となっているキャンプ場も少なくありません。
テントサウナ自体がNGな場合もありますから事前に確認が必要になります。
後に詳しく紹介しますが、テントサウナがOKだとしてもストーブを使いますから火の取り扱いや一酸化炭素中毒といった危険にも注意が必要です。
メーカー側は禁止としていますが、薪ストーブ等、煙突が出る様に細工して利用されている方が多いんです。
当サイトでもテント内でのストーブの使用を紹介している記事がいくつかあります。
ですが、あくまでも自己責任である事を強くお伝えしています。
テントサウナの場合は専用商品ですからあらかじめ煙突用の穴が空いているので専用商品を使うのがおすすめです。
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自宅でだって整いたい‼︎家でも楽しめるおすすめテントサウナ紹介
アウトドアでサウナを楽しみたい方のためにテントサウナのマナーチェック表をぜひご活用ください。
マナーチェック表
テントサウナができる場所か事前に確認する
キャンプ場のルールに従い、消灯時間は守る
ストーブやサウナの煙で他の利用者が迷惑する場所ではないか
混雑している時間は避ける(水辺でのアクティビティを楽しんでいる方が優先)
釣りをしている方の迷惑になっていないか(魚が逃げてしまうため)
薪の燃えカスや灰の処理する場所はあるのか
ゴミが残っていないか
キャンプ場によってはそもそも焚き火が禁止されている場所もあるので気をつけましょう。
次に実際にテントサウナをする場合の注意もチェックしましょう。
テントサウナ使用時のチェック表
天候
強風時や風速5mの予報がある場合にはすぐに中止する
大雨の前後には川や湖の水位が上がり、氾濫する場合があるので避ける
天気の急変時には速やかに冷却して中止する
テント・ストーブ設置
設置予定場所が火気厳禁な場所ではないか
テントが増水時に影響のある場所から離れているか
平面な場所に設置しているか
周囲3m以内に燃えやすいものやテントはないか
ロープは全て使用し、しっかりとペグダウンしているか
吸気口が必ず開いているか
サウナストーンをストーブに積みすぎていないか
ストーブから煙突が接続部分に歪みがなく真っ直ぐ伸びているか
万が一に備えて水を入れたバケツや消化器はあるか
河原などの石ではなく、サウナストーンを使っているか
ストーブの火入れと換気
ストーブに破損はないか
吸気メッシュ部分に雪や岩などで塞がっていないか
燃料には必ず乾いた薪を使用する
火入れ後の作業のために必ず耐熱手袋を用意する
一酸化炭素チェッカーを必ず設置する
注意ポイント
ストーブの火入れにガスや可燃性物質の使用はしない
薪ストーブの燃焼が弱まり、煙が逆流している場合にはすぐに換気をする
熾火の状態のまま滞在すると一酸化炭素中毒になる危険がある
アロマオイルの原液をストーブに直接かけた場合に油分で炎が上がることがある
テントに定員以上が入ってしまうと出入り時に火傷などの危険性があるのでNG
サウナと水風呂利用時
メガネやアクセサリーはサウナ内では高温になり火傷などの危険性があるので外す
サウナ内に可燃性の物を持ち込まない
サウナに入る前にには必ず水分補給をして脱水症状を防ぐ
飲酒後にはサウナ・水風呂はしない事
川や湖を水風呂代わりにする場合には流れの速さや深さを確認する
注意ポイント
高血圧や心疾患、妊娠中、ドクターストップがかかっている方はサウナの利用はしない様にしましょう
日没後に川や湖、海に入るのはNG
冬場は寒さから身体が動きにくくなるため、川や湖を利用する場合には一層注意しましょう
普段の湖畔や河原でのキャンプでも気をつけるべき事と重複する部分があります。
ですが、最悪の場合には命に関わってくる事項もありますからぜひチェックは欠かさないで下さいね。
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テントサウナに挑戦しよう!始めるにあたって必要なものとは?
一酸化炭素中毒はどうやって起こるの?
テントサウナに関わらず、キャンプを趣味としている方はしっかりと一酸化炭素中毒についての知識を身につけておきましょう。
一酸化炭素が起きる原因
物が燃えるためには酸素が必要ですよね。
石油やガソリン、炭などの炭素を含む物質が燃える際に酸素が十分にある環境の場合には完全燃焼して二酸化炭素が発生します。
ですが、酸素が十分にない環境では不完全燃焼となり一酸化炭素が発生します。
先程のチェック表にもありましたが吸気を確保することや吸気口を開けるのは充分に酸素を取り込むためなんですね。
一酸化炭素中毒の症状
実際に一酸化炭素中毒になるとどの様な症状が現れるのでしょうか。
軽症
頭痛・めまい・吐き気・嘔吐・眠気・ふらつきなど
重症
判断力の低下・落ち着きがなくなる・反応が悪い・けいれん・息苦しさ・血圧の低下など
ここまでくると自分で動く事が困難であり、死に至るケースが多いです。
子どもの場合
腹痛・嘔吐・下痢など、胃腸炎と似たような症状が現れます。
次に一酸化炭素の濃度と吸入した時間による状態です。
一酸化炭素濃度(%) | 吸入時間と症状 |
0.04 | 1〜2時間→前頭痛や吐き気
2.5〜3.5時間→後頭痛 |
0.16 | 20分→頭痛・めまい・吐き気
2時間→死亡 |
0.32 | 5〜10分→頭痛・めまい
30分→死亡 |
1.28 | 1〜3分→死亡 |
表にすると一酸化炭素の危険性がよくわかります。
一酸化炭素が発生しないことが一番ですが、症状を感じたらすぐに対処しなければなりませんね。
一酸化炭素の発生を知らせてくれるアイテムがあります。
テントサウナはもちろんですが、テント内で薪や石油ストーブを利用する方には必須となります。
それが一酸化炭素チェッカーです。
テントサウナの必須アイテム『一酸化炭素チェッカー』
テント内やテントサウナ内で薪ストーブを使用するにあたって必ず用意して欲しいアイテムが一酸化炭素チェッカーです。
前項で一酸化炭素を吸った場合の状態はご理解いただけたと思います。
一酸化炭素は命に関わるほど危険ですから自身や家族、友人を守るためにも必ず用意しましょう。
一酸化炭素チェッカーの選び方
体温計や温度計が多くの種類がある様に一酸化炭素チェッカーもいくつか種類があります。
アラームが鳴るタイミングを決める
多くの一酸化炭素チェッカーは200ppmでアラームがなる物が多いです。
その理由は空間内の一酸化炭素濃度が200pmを越えると中毒に陥りやすいといわれているためです。
ですから大抵の物は200ppmでアラームが鳴る様に設定されているんです。
しかし、高齢な方や子どもの場合には200ppm以下でも中毒になってしまうことがあります。
そのため100ppmでアラームが鳴る商品もあります。
2個以上用意する
2個以上用意する理由は二つあります。
一つ目は一酸化炭素チェックの精度を上げるためです。
同じ物でも構いませんが、異なる一酸化炭素チェッカーを使う事でより正確な濃度を知る事ができます。
二つ目の理由は万が一に故障した場合にもう一つのチェッカーで一酸化炭素濃度を計れるためです。
安全性を上げるためにもぜひ2つ以上の一酸化炭素チェッカーを持ちましょう。
商品紹介
キャンプ用という事でカラビナと本体裏には磁石がついています。
充電も1時間ほどで満タンになるので使用日の朝からの充電でも一安心です。
一酸化炭素が50ppm以上でアラームがなるので早々に危険を回避できます。
キャンプグッズでも充電式が増えている中、やはり即座に使える電池式は魅力的ですよね。
メッシュ袋やカラビナといった付属品も充実しています。
本体がホワイトだからこそ警告ランプがしっかりと確認できます。
こちらは充電式のチェッカーになります。
かなり小型なタイプではありますが、一酸化炭素濃度を計る以外に湿度や温度もわかるのでテントサウナには最適なアイテムです。
紹介した一酸化炭素チェッカーは少しですが、個人的な意見としては充電式と電池式をそれぞれ用意するのが良いのではないでしょうか。
一酸化炭素はもちろんですが、脱水症状も危険ですから、ご自身の用途や希望にあった商品を見つけて下さい。
テントサウナのDIYは危険⁉︎
キャンプテントもですが、テントサウナはさらに価格がしっかりしていますよね。
少しでも価格を抑えたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
かくいう私も価格は抑えたい側の考えなので自分でどうにかできるならしたいと思っています。
しかし、テントサウナにおいてはDIYすることは危険につながる事もあるようです。
まずはテントサウナの値段が高い理由を見ていきましょう。
普通のテントとテントサウナの違い
①素材の違い
アウトドア用のテントは防水性や耐風性に重点を置いて作られています。
テントサウナは実際に火を使うため耐熱性や耐火性にも優れていなければなりません。
アウトドア用テント | 防水性・耐風性 |
テントサウナ | 防水性・耐風性・耐火性・耐熱性 |
これだけの性能を上げるためには材料費が嵩むのは仕方ないですよね。
②設計と機能性の違い
アウトドア用テントとテントサウナでは設計や機能性にも違いがあります。
テントサウナはサウナを楽しむためのテントですから特殊な設計になっています。
薪ストーブを設置するスペースやストーブの煙を出すための煙突の穴、空気を取り込むための通気口はアウトドアテントにはほとんどないものです。
設計位置がずれてしまうと事故に繋がってしまうため、加工や手間が掛かっています。
③生産量の違い
アウトドアテントに比べるとまだまだテントサウナは受容が少ないのが現実です。
あまり大量に作りすぎて在庫が余ってしまっては生産性も悪くなりますよね。
利益もマイナスになってしまいますからテントサウナは生産量が少ないんです。
これからテントサウナの人気が高まってくれば今よりも安く購入できる様になるかもしれません。
DIYはやめましょう
前項でお伝えしたようにテントサウナは特殊な設計になっています。
アウトドアテントを改造しても耐熱性や耐火性が弱いのでテントが燃えてしまう可能性があります。
また、ストーブの煙突用の穴を開けたとしても酸素不足や排煙不足で一酸化炭素中毒を起こしてしまう場合もあるかもしれません。
一酸化炭素中毒の恐ろしさはご理解いただけていると思います。
実際にテントサウナをdiyしたものを動画に上げている方もいらっしゃいます。
テントサウナのレンタルもある
価格が気になる方や使用頻度が少ないという方はレンタルという方法もありますよ。
レンタルであれば自宅保管の必要もないので収納場所に困る事もありません。
3泊4日からのプランですが、送料は無料ですしキャンプ場に直接送ってもらう事も可能です。
キャンプ場に届けてもらえるので車に積む荷物が増える事がないのは嬉しいですよね。
基本は2泊3日からのプランですが、千葉県と埼玉県の場合には日帰りプランがあります。
この日帰りプランの場合にはスタッフさんが設営・撤収作業までしてくれるので初心者の方でも安心ですね。
テントサウナのレンタルサイトも調べてみるとたくさんありました。
レンタル期間や価格もバラバラですから希望の条件に合ったサイトを見つけてみて下さい。
テントサウナが気になるこの頃。一酸化炭素中毒について知りたい
一酸化炭素中毒は怖いと聞いたことはみなさんもあったと思います。
改めて確認すると1〜3分で死亡してしまうケースもあるようですから怖いですね。
私も改めて気をつけようと身が引き締まりました。
楽しいはずのサウナも事故が起こってしまっては悲しいですよね。
価格も気になるところではありますが、レンタルという方法もありますから年に1〜2回程度しか利用予定のない方はレンタルが良さそうです。
一酸化炭素中毒はテントサウナに限らず、寒い時期のテント内でのストーブ使用でも起こり得る事ですからしっかりと知識として頭に入れておきましょう。
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