旅や外遊びの醍醐味は外での食事ですよね!そんなシーンの相棒ともいえるのがこのメスティン。
アルミでできたシンプルな四角の飯盒(はんごう)でご飯を炊くときだけでなく、パスタや麺をゆでる際にも活躍してくれますし、とっても軽くって持ち運びも苦にならないことから、魔法の箱と言われています。
そんなメスティンですが、購入とセットと言われている「儀式」と呼ばれるあることをするだけで、使用時のトラブルを防ぐことができます。
その方法は至って簡単。では一つずつご紹介していきます。
目次
メスティンにおける「儀式」とは?
「儀式」と聞くとなんだか重々しくて、仰々しいように感じますがそんなことはありません。
- バリ取り
- シーズニング
今はキャンプ製品の開発も進み、特徴も使い勝手も本当に様々な商品が店頭に並んでいますが、メスティンは本来薄いアルミで形作られ表面がコーティングされておらず、そのまま使ってしまうと思わぬケガや手の施しようがないほどご飯が焦げ付いてしまったり、美味しくないご飯が炊けてしまったりと苦い思い出になってしまうのです。
そこでこの二つの工程が重要になってきますので解説していきます。
バリ取り(ふた、本体のふちのやすりがけ)
シーズニングよりも重要になるといっても過言ではないのがこのバリ取りです。
購入したばかりのメスティンは、ふちがザラザラしていたりトゲやひっかかるような感触があり、それに引っかかることで指や唇を切ってしまう可能性があります。
私たちで取り払うことができるリスクはなるべく回避していきたいですよね。なのでバリ取りは必ず行いましょう。
大体10分~15分程度で出来てしまうので大手間ではないかと思います。
必要なもの
- 軍手(滑り止めがついているものだとなおGood)
- 紙やすり 2種類(目の粗いもの~♯400と細かいもの♯400~♯1000)
- マスク
- 新聞紙
手順
作業に取り掛かる前にお部屋や、机の上で行う場合は細かい粉が落ちるので新聞紙を敷いておくと片付けのとき便利です。
また、細かい粉を吸い込んでしまわないためにもマスクの準備しておくといいですね。
けが防止の為軍手をはめて、目の粗い紙やすりでふちの鋭利な部分をならしていくようなイメージでざっとおおまかに削っていきます。
アルミが薄いので力を入れすぎてしまうと変形してしまいますし、意外と滑りやすく作業中にツルリと手から逃げていってしまいます。
滑り止め防止のついた軍手をおすすめします。
しっかり握れて手から滑ることもない上に、必要な分だけ力が加えられますよ。
ちなみに作業をもっと楽にしたい方には「スポンジ研磨材」を使うと、曲面部分も磨きやすいですし紙やすりならではの破けてしまうこともないので是非検討してみてください。
大体整い、触れたときにひっかかるような感じがなくなれば、目の細かい紙やすりで仕上げ磨きをしていきましょう。
(まだトゲが残っている恐れがありますので、触れる際はそっと、注意しながら確認してくださいね)
その後に徐々に目の細かいものでふちを磨いていくと、1工程目で出来てしまった傷も、目の細かいやすりをで研磨していくことで更にふちがなめらかに美しく、光沢も出てきます。
こだわりたい方は是非チャレンジしてみてください。
使用時のけが防止だけでなく、安心してキャンプ道具を使えることも快適さがグンとアップする要因の一つです。
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基本のシーズニング(米のとぎ汁で15分煮る)
バリ取りが終わったら早速シーズニングにとりかかりましょう。
シーズニングとは、「慣らし」という意味で使われ、焦げ付きや腐食防止、アルミのにおい移り、変色防止に対して効果があるといわれています。
ダッチオーブンやスキレット、鉄のフライパンなどにも使用時のトラブル回避と長期的な使用のために行われます。
メスティンにおいてはご家庭にあるもので出来ますし、長い時間はかからないのでバリ取り後に一気に行うといいですね。
必要なもの
- メスティンが入る大き目のお鍋
- 米のとぎ汁(1番最初のもの~4番目くらいまでを取っておいてください)
- トング
手順
取っ手が取れるメスティンでしたら、取っ手は取り外しておいてください。
まずは大き目のお鍋に米のとぎ汁をメスティンがしっかり浸かるくらいまで入れてから、火にかけます。
沸騰してからだと気泡で本体が浮き上がりしっかり浸かりませんし、無理に沈めようとすると熱も加わって変形しやすいので、メスティンを沈めてから点火してください。
あとは20分程度グツグツと煮るだけです。火を止めて、トングで取り出し、冷まし乾かします。これで完了です。
ふたも同様に行います。
乾いたものを見てみるとメスティンの表面にムラがかったような模様が見られると思いますがそれが被膜となってひどい焦げ付きや長期保存時の腐食を防いでくれます。
メスティンの内側だけシーズニングをする方法(米のとぎ汁をメスティンに注ぎ、直接火にかけて20分程度煮ます。)もありますが、調理中に吹きこぼれたものが下部まで下りて直火の状態または高温で加熱されると、その部分に思わぬ焦げ付きができてしまいます。
なのでこちらに比べると少々手間ですが、全体をシーズニングする上記の方法を推奨します!
注意点
- 洗剤を使わない!(折角できた被膜が剥がれてしまうことで、ひどい焦げ付きや長期保存の際の腐食の原因になります)
- 煮沸時に重曹を使わない!(アルミ製品にはよく使われますが逆に変色してしまう恐れがあります)
以上のことに気を付けて行っていきましょう。
シーズニング方法応用編(野菜くずや緑茶を使ったシーズニング方法)
先ほどご紹介した米のとぎ汁でのシーズニングですが、メスティン愛好家の方の中には野菜くずや緑茶、コーラ(!)でシーズニングをされる方もいるようです。
一般的に知られており、かつ失敗の少ないスタンダードなものをご紹介しましたが、こんな方法もありますよ、と番外編のような形でお伝えします。
野菜くず
米のとぎ汁の次に知られているのがこの野菜くずを使ったシーズニング方法。
これは野菜から出るタンニンという成分がメスティンの表面を覆い、被膜の役割を果たしてくれるそうです。
家庭でよく出る野菜くずと水を大き目の鍋に入れてこちらも15分~20分程度一緒にグツグツと煮て、冷まし乾かして完成です。
タンニンを多く含む柿の皮を一緒に煮たり、セロリや玉ねぎなど香味野菜を入れることでアルミの匂い消しにもなります。
メスティンはご飯だけでなく色々な料理を作る子ことができるので野菜スープやおかずなど作る際の事前お手入れに、野菜くずでのシーズニングに挑戦してみましょう
緑茶、牛乳、コーラ
あとは緑茶、牛乳を使った方法です。
緑茶はタンニンが豊富な飲み物として知られています。シーズニングのためだけに緑茶を使用してしまうのもなんだかもったいないような気もしますが、ご家庭で緑茶のティーパックを使用される方がいましたら、出がらしを何個か使って挑戦してみるのアリだと思います。
牛乳は温めると表面に油分の膜が張るように、被膜づくりにはいいような気もしますが、吹きこぼれを気にしなければいけなかったり、沸騰時の油膜が直接こびりついて取れなくなってしまうなどのトラブルが起こってしまうなど、より注意が必要となるようです。
ちょっとしたことかもしれませんが、特別な理由なく他のもので賄えるのであれば別にお金をかけなくてもいいかななんて、思いますよね。
コーラで行うシーズニング法もありますが、コスト面を含め総合的に見て、牛乳や米のとぎ汁や野菜くずの使用をおすすめします!
メスティン基本のシーズニング 失敗の少ない方法,手順を解説:まとめ
- トラブル回避のためには必ず「儀式」を行いましょう!
- けが防止の為のバリ取りを!
- シーズニング初心者の方は失敗知らずでスタンダードな米のとぎ汁を使いましょう!
- 洗剤、重曹は使わないようにしましょう!
「儀式」は意外と簡単な方法だったのではないでしょうか。折角購入したメスティン。
シーズニングを定期的に行い大切に長期的に使っていきましょう。
是非参考にしてみてください。
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