このような疑問に元キャンプ用品店で働いていた私がお答えします!
せっかくの春キャンプ、快適に過ごしたいですよね。
春になって気持ちいい気温になってきてキャンプに行こうという方が増えてきたのではないでしょうか。
実は春は日中と夜の温度差が大きく、思っていたよりも寒かったなんてこともあります。
アウトドアで一日楽しく過ごしたら、夜はしっかり体を休めることが大事です。
ゆっくりと快適に眠るためにも、春キャンプの気候に合わせてシュラフを選びましょう。
シュラフを選ぶ際にはいくつかポイントがあります。
今回の記事では春キャンプをメインに、シュラフの種類や選ぶ際のポイントを徹底解説致します。
目次
シュラフの種類
シュラフとは寝袋のことです。一日の疲れをしっかりとるには
しっかりと睡眠をとることが重要ですよね。
寝袋なんて全部同じでしょ?と思うかもしれませんが、実は形や素材によって全く違います。
シュラフには主に
レクタングラー型(封筒型)
マミー型(人形型)
に分けられます。それではそれぞれの特徴を紹介していきましょう。
レクタングラー型(封筒型)
名前の通り四角い封筒のような形をしたシュラフです。
長方形で上から下まで同じ幅で布団のような使い心地です。寝返りを打つこともできます。
商品によっては同じモデルのシュラフであれば2つつなげて使用することも可能です。
足元のチャックを開ければ暑い時の温度調整も可能で、完全にチャックを開ければ掛け布団になります。
ただし、同じ幅で広々使える一方で、密着度はないので保温性にはかけてしまいます。
ファミリーでの使用に向いてるのではないでしょうか。
私もレクタングラー型のシュラフを使用したことがありますが、広々と寝返りも自由に打てて、布団のように使用できました。
二個つなげて使用したのですが、ダブルサイズで使用できました。
身長など個人差はありますが、二人で寝ても窮屈には感じませんでした。
ただ気温が下がる夜には少し寒く感じました。
こちらのシュラフはコールマンから出ているものです。使用可能温度が5度なので10度ぐらいの気温だと快適に使うことができます。
縦の長さは190センチあるので、足先がはみ出ることもありません。化繊でできているのでメンテナンスもしやすく、お値段もお手頃です。
マミー型(人形型)
体の形に合わせた形状をしています。マミーとは英語のMummy(ミイラ)から来ています。
シュラフの形とそのシュラフに入った姿がミイラのように見えることからこう呼ばれています。
体の形に合う形をしているので密着度が高く、保温性は抜群です。
一人で使用するシュラフなのでとてもコンパクトに収納することができます。
しかし密着度が高いので、寝返りも打てず少し窮屈に感じてしまうこともあります。
また子供の場合、身長が伸びたりと体系の変化によってシュラフを買い替えなければいけない可能性も出てきます。
私はマミー型のシュラフをよく使用します。慣れるまでは窮屈に感じましたが、慣れてしまえば意外と落ち着きます。
また保温性があるので真冬の雪中キャンプの際も寒さで起きることはありませんでした。
収納の際は、丁寧に空気を抜きながら畳む点を意識すると、コンパクトに収納できます。
ナンガはとても有名なメーカーです。こちらは縦の長さが210センチありますが、収納時は43センチまでコンパクトになります。
品質も良いのでお値段は少々しますが、いい寝袋を一つ持ちたい方にお勧めです。
春キャンプのシュラフを選ぶ際に気を付けたいポイント
シュラフの種類と特性についてお話ししましたが、いざ春キャンプをするにあたって、シュラフを選ぶいくつかのポイントがあります。
保温性
使用温度目安
シュラフの素材
それではわかりやすく解説していきましょう。
保温性
シュラフの主な役割はキャンプでの就寝時に体温を逃さないようにする事です。
春は日中と夜の温度差が激しく、就寝時体を冷やしてしまうと体調を崩す原因になります。
また山でキャンプをすると夜は自分が想像しているよりも冷え込みます。
春先の日中20度を超えるからと安心せず、保温性を重視しましょう。
私はキャンプを始めたばかりのころに、夜の山を甘く見てかなり寒い思いをしたことがあります。
昼間は暖かく薄手の服でも平気だったのに、太陽が沈み、夜になったころにはとても寒く、朝方まで寒くて、結局全然寝れなかったことがありました。
シュラフの保温性ももちろん大事ですが、就寝時の服装も調節できるものにしておくとさらに安心ですね。
使用温度目安
シュラフには使用温度目安というものがついています。
この数字はあくまで目安なので使用温度目安+5℃で見てあげるといいでしょう。
例えば使用温度目安が10℃の記載があれば実際の気温は15℃くらいであれば使用できるということです。
季節別の夏用や冬用などといった種類別のシュラフもあります。
春、秋、冬のキャンプでは防寒対策が最も重要なので、キャンプに行く日の大体の気温を調べましょう。
また山の夜は最低気温からさらに5℃程低くなると考えるとよいでしょう。
余裕をもって自分の行くキャンプ地の気温を調べてから選ぶようにしましょう。
また気温がわからなかった場合や頻繁にシュラフを使う機会があるのであればシーズン別のシュラフを選んでもよいと思います。
シュラフの素材
シュラフの素材にはダウンと化繊の二種類があります。
ダウンと化繊どちらもメリットデメリットがあります。自分にはどちらがあっているか考えて選ぶようにしましょう。
ダウン
ダウンのメリットは保湿力の高さと軽くてコンパクトになることでしょう。
ダウンのシュラフはほんとに軽くて暖かいです。ダウンにはフィルパワー値というものがついています。
数値が高いほど空気を含み膨らんで保湿性が高くなります。
同じ羽毛の量でもフィルパワー値が高いほうを選べば軽量で温かいシュラフになりますが、その分値段も少々高くなります。
デメリットとしては、濡れてしまうと保湿力が下がってしまいます。
テントの中は結露しやすく、意外とシュラフが濡れてしまったということもあります。
テント内の結露の原因は外の気温とテント内の温度差によるもので、秋冬に比べると春キャンプでは結露しにくいとは思いますが、絶対に結露しないとも言えません。
うっかり飲み物をこぼしてしまった、ということもありますよね。
私は狭いテント内で飲み水用のペットボトルにぶつかってしまい、大惨事を起こしたことがあります。
ダウンは一度濡れてしまうと乾きが遅いので、気を付けましょう。メンテナンスや洗濯も化繊に比べると少々手間がかかります。
そして化繊のものに比べると値段が高くなってしまいます。
私は以前キャンプ用品店で働いていた際、いろんなシュラフを見てきましたが、やはりダウンのシュラフは軽くて暖かくコンパクトに収納できます。
バイクでキャンプに行くから、かさばる荷物を持ちたくない、保温力を重視したいといったお客様はダウンのシュラフを購入する傾向がありました。
春なのでハイキングがてらキャンプをする方も増えると思いますが、自分で荷物を背負って行動する方には断然ダウンがおすすめです。
本当に驚くほど軽いので、シュラフを選ぶ際はある程度目星を調べてから実際にお店で手に取って選ぶことをお勧めします。
こちらの商品は、6つの羽毛量から選ぶことができ、表面素材が軽防水になっています。
ダブルチャックになっているので、保温性に優れています。
化繊
化繊はダウンと正反対の性質を持っています。
メリットは濡れても保温性は落ちにくく、万が一濡れてしまっても乾くのが早いです。
主に化繊にはポリエステルやマイクロファイバー化繊が使われています。
マイクロファイバー化繊のほうが空気の層を作ることができるので保温性は上がります。
また値段はダウンに比べると価格がぐっと低くなります。安いものでは5000円以下で手に入るのではないでしょうか。
一方でデメリットとしては保温性はダウンには劣ります。そして重くてかさばります。
自分で荷物を持ちながら行動する方には向いていないですね。
保温性の部分に関しては、以前の 化繊に比べれば改善はしてきていますが、やはりダウンにはかないません。
春キャンプで冷え込む日であったり、寒がりの方には厳しいかもしれませんね。
この商品は通気性にも優れていますが繊維の目が細かいためぬくもりは逃さず保温性もあります。
洗えるため清潔に使うことができ、足元のファスナーで温度調節も可能です。
私は化繊のシュラフを使っていますが、使用温度目安が高いものを使っているので、春のキャンプでも寒いと感じたことはありません。
シュラフだけではなく脱ぎ着して体温調節しやすい恰好をするなど、工夫次第では不便を感じません。
化繊はメンテナンスがしやすく、洗濯できるので、清潔なシュラフを使うこともできます。
ただしやはり少々重く車に乗せる分には不便はありませんが、自分で持ち運びをする際はかなりの存在感があります。
ですが値段もお手頃ですので最初のシュラフには化繊を選びました。
ですがダウンの軽里保温力の魅力にも引かれるので、今後ダウンのシュラフも購入も検討しています。
私が使っているシュラフはこちら
冬用にはなっていますが、夏以外はこちらを使っています。
春キャンプでは少々暑いのではと思いましたが、服装を薄めにするなどで、快適に寝ることができましたよ。
収納袋に戻す際は空気を抜きながら丁寧に丸めないと入りづらいですが、結露で濡れた際も保温性は落ちなかったのでお勧めです。
シュラフはたくさんのメーカーから出ていますのでこちらも参考にしてみてください。
快適シュラフで楽しい春キャンプを!シュラフの徹底解説!!:まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は春キャンプのシュラフを選ぶポイントについてお伝えしました。
一番重要なことは春キャンプの夜の冷え込みから体温を下げない事です。
一日の疲れをしっかりとるにはしっかりとした睡眠をとらなければいけませんよね。
しっかりとした睡眠をとるためにもシュラフの形、素材にもこだわりましょう。
ファミリー向け、布団のような寝心地を求めるならレクタングラー型(封筒型)、一人で保温性を重視するならマミー型(人形型)を選びましょう。
保温性、持ち運びやすさを重視するならダウン素材、メンテナンスのしやすさ、価格重視なら化繊素材のシュラフを選びましょう。
春キャンプの際はシュラフのみではなく服装にも注意して温度調節できるようにするとさらに快適な春キャンプを過ごせると思いますよ。
春の自然を感じながら素敵な春キャンプをお過ごしください。
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