このような悩みにお答えします。
登山はとても体力を要するレジャーです。皆さんはシャリバテという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
シャリバテとは登山の真っ最中に体の中のエネルギーが枯渇して、体が動かなくなってしまう現象をいいます。これは登山の前日から登山中にかけての栄養管理が行き届いていないために起こるもの。
そうならないためにもしっかりとした栄養を前日からの食事で摂っておきましょう。
目次
登山の時に使用される体内のエネルギー源は?
人間の身体が行動するためには、2つのエネルギー源が必要です。
それが糖質と脂質。
主に運動中に使われるエネルギーは脂質なのですが、脂質はエネルギー量としては小さく、燃焼しにくいという性質を持ちます。
その資質を燃焼させるために必要になってくるのが糖質です。
エネルギーの使い所を考えて補給しないと、脂質が燃えなくなってエネルギーが使い果たされてしまい、身体は糖質の代わりに筋肉をエネルギーとして使おうとするようになります。すると体の負担がとても大きくなって、体を動かすことができなくなってしまいます。
これがシャリバテと呼ばれる現象です。
登山中に体が動かなくなってしまったら、目的地にたどり着けなくなり、遭難という事態になりかねません。実際、登山中のエネルギー不足によって遭難してしまうケースは少なくないのです。
登山中の行動食はもちろんのこと、前日からしっかりと考えた食事を摂るようにしましょう。
登山前日の食事は?質の良い糖質をしっかりとろう!
登山前日にしっかりと摂っておきたいのがやはり糖質を多く含む食品。
ご飯
パン
麺類
といった炭水化物を含む食品です。
炭水化物をしっかり取ることで、身体の筋肉に糖質をある程度蓄えることができます。
その中でもおすすめなのが、麺類であるパスタ。
このパスタはとても質が良い炭水化物で、筋肉中に糖質となって蓄えられやすいという性質を持ちます。登山の前日から直前にかけてしっかりと炭水化物を摂って、筋肉に糖質を蓄えておきましょう。
それに加えて、肉類に含まれる脂質の摂取も意識すると良いですね。
糖質と脂質、両面での栄養補給をしておけば、登山中の体力をしっかりと支えられるエネルギー源となります。
脂質の種類は大きく分けて2種類。
肉類・・飽和脂肪酸
野菜類・・不飽和脂肪酸
となるのですが、飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸よりもエネルギーとして使用されやすい性質を持っています。
野菜よりも肉中心のおかずの食事というのが理想です。
そこで私がおすすめなのが、ミートスパゲティ!パスタの定番中の定番ですね。
これなら肉類も質の良い炭水化物も摂取できるので間違いありません。
このほかにも炭水化物に肉類を合わせた料理はたくさんありますが、前日から登山のことを考えながら食事を取るのは、登山計画のうちの一つ。
楽しんでメニューを考えましょう。
登山中に重要なのが行動食!カロリーを積極的に補給しよう!
水分と同時に重要なのがエネルギーの補給です。
行動食と言われるこのエネルギー補給はシャリバテを防ぐ一番の手段です。
バテたと思った時にはもうエネルギーが枯渇している証拠。
そうなる前にこまめに行動食を口にしていきましょう。
一番おすすめなのがチョコレート。
脂質、糖質をふんだんに含みエネルギー補給がスムーズに行えます。
行動食はほかにも
・取り出しやすい
・小分けにできる
・日持ちがする
・脂質、糖質を多く含むカロリーが高いもの
であれば、自分好みのものを用いて大丈夫です。
そこに塩気がプラスされているものも持っていけば、万全です。
塩気のあるものは登山中に汗をかいて、必ず欲しくなります。
甘いもの、塩気のあるものをミックスして同じ袋に入れておいても、甘いものに軽い塩気がついて美味しいですよ。
慣れてきたら特製のクッキーなど、手作りをしてみても楽しむことができますね。
登山に行く前日の食事の取り方は?登山中にバテない栄養管理を!:まとめ
登山の前日からの食事に着目して、情報をまとめてみました。
登山前、登山中さらに登山の後の栄養補給はしっかりと体が登山に耐えうるために、とても重要なポイントです。
登山中に主に使用されるエネルギー源は主に糖質と脂質
登山の最中に糖質が切れてしまうとシャリバテが起こる
シャリバテを防ぐには前日から糖質の元となる良質な炭水化物を
登山中に重要な栄養補給が行動食
このポイントを抑えて、体の栄養状態を万全に整えて、登山に向かっていただければと思います。登山は山々のエネルギーを肌で感じることができる素晴らしいレジャーです。
事故のないように、必要なものを揃えて安全に楽しんでくださいね。