キャンプというと夏のイメージが強いですが、実は冬キャンプも大人気。冬だからこそ味わえる空気感と満天の星空。そして白い息をはきながら食べる温かいキャンプ飯。最高ですよね。
美味しいキャンプ飯を作る万能ギア、ダッチオーブン。冬キャンプにも欠かせません。でも一口にダッチオーブンと言っても様々な種類があります。
今回はダッチオーブンの選び方から、冬キャンプにオススメの温かレシピ3選を紹介します。
目次
ダッチオーブンとは
ダッチオーブンとは分厚い金属製の蓋付き鍋のうち、蓋の部分に炭を置いて調理することができるもののことです。
上からも下からも加熱できるので、オーブンのように使うことができます。また、分厚い蓋のおかげで高い圧力を加えることができるので圧力鍋と同等の機能を備え持っています。
ダッチオーブンは「焼く、炒める、煮る、燻す、蒸す、揚げる」など様々な用途に使えることから万能鍋とも言われます。この鍋はどの調理にも使えるというだけではなく、高い蓄熱性もあるので、料理を温かく保つことができるという優れもの。冬キャンプ飯には打って付けのアイテムです。
その見た目もかっこいいですよね。キャンプ飯といえば、ダッチオーブンで作るローストチキンを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか?そういう私もその1人です。
ダッチオーブンの種類
ダッチオーブンには様々な種類があり、素材によって特徴や扱い方が異なります。主な種類を順番に見ていきましょう。
鋳鉄製
引用:ロッジ公式HP
伝統的なダッチオーブンと言えばコレ。鉄を鋳型に流し込んで作るタイプのものです。とても分厚く、重厚感があり、蓄熱性と保湿性に優れています。蓋と本体の密着度が甘いものがあるので、その点は購入の際にしっかりチェックして下さい。
デメリットとしては急激な温度変化に弱いという点とメンテナンスが必須という点です。まだ熱い状態で冷たい水に入れると、最悪割れてしまうこともあります。錆や焦げ付き防ぐために、初回使用前と毎回使用後はシーズニングをしなければなりません。
面倒くさがり屋の私からすれば、はっきり言って手間です。ご飯食べたら、さっさと片付けをして寝たい。だけど、しっかりメンテナンスをすれば長持ちし、「ブラックポット」という黒く光るダッチオーブンへと成長してくれます。
そうです。進化するクッカーなのです。愛情を注げば注ぐだけ育ってくれます。本格的なダッチオーブンをじっくり愛でたい人にオススメ。
黒皮鉄板製
引用:楽天市場
一枚の鉄板を鍋型にプレスしたもの。酸化皮膜で保護されているので、洗剤や金属たわしで洗うことができます。使用後は洗って乾かした後に油を塗布すればOK。
また、頑丈で割れにくいのも特徴。鋳鉄製ではご法度だった、熱いまま水に入れるという暴挙にも耐えることができます。使用前のシーズニングはこちらも必須です。初心者にオススメ。
やはりメンテナンスが楽という点が一番メリットとして大きいのではないでしょうか?楽をしたい。でもあの黒いダッチオーブンに憧れるという私にはもってこいな代物です。
デメリットとしては使用しているうちに灰色に変化してしまうということ。これは鉄板本来の色で、再度シーズニングを行えば問題ありません。ただ、気になる人は気になるかも。
ステンレス製
引用:楽天市場
ステンレス板を加工したもの。使用後に油を塗布する必要はないのでお手入れが簡単。洗剤もOK。シーズニングも不要です。錆に強いので、料理を入れたまま保管することも可能。ただし、鉄製と比べると熱伝導率が悪いのがデメリット。少し高価ですが、手軽にダッチオーブンを楽しみたいという人はオススメ。
鉄製のものは、どうしてもシーズニングという工程が必須。ですが、このステンレス製はそれが不要で、扱いも普段使っているフライパンや鍋と同等に扱えるので気を使わなくて楽!お家でも使いたいなぁと考えている私のような人には良いかもしれません。
サイズはどのように選ぶ?
ダッチオーブンはほとんどがインチで表示されています。メーカーにもよりますが、主に12、10、8インチの3サイズが販売されています。では、どのように選べばいいのでしょうか?各サイズとともに見て行きましょう。
12インチ
最も主流なのが12インチ。内径が約30cmです。深さが色々ありますが、このサイズならチキン丸々一匹入ったローストチキンも余裕で作れます。
10インチ
10インチは内径約25cm。4人家族で使うのであれば、このサイズで十分でしょう。また、家庭のコンロで日常的に使う場合はこちらのサイズがオススメ。
8インチ
8インチは内径約20cm。お米が4合くらい炊けます。少人数での使用や、二台目のダッチオーブンとして購入する人が多いようです。
ダッチオーブンは素材にもよりますが、重量があります。
12インチのものはやっぱり重いです。お鍋だけでキャンプ飯は作れませんので、材料のことも考慮するとかなりの重さになります。キャンプメンバーに男性がいれば良いのですが、女性のみとなると小さいサイズが無難だと思います。
使用人数や持ち運びのことを考慮して選びましょう。
シーズニングとは?どうやるの?
先ほどから何回も出てきた「シーズニング」という言葉。購入したばかりの鉄製ダッチオーブンは、サビ防止のワックスが塗られていることがほとんどです。このワックスを落とすために必要な作業がシーズニングです。
シーズニングを行うことで鉄の臭いや焦げ付きを防ぐことができます。また、鋳鉄製のものは使用後にもこのシーズニングを行う必要があります。
シーズニングのやり方
シーズニングと言っても細かく見れば、色々な方法が紹介されています。今回は数あるシーズニングの方法を説明した動画の中から、一押しのものをピックアップ。具体的な方法を記載しています。
ぜひぜひ動画も見てみてください。jijiiさんのゆるーいおしゃべりが個人的に大好きです。
- 亀の子たわしと水を使って洗う。洗剤や金属たわしは使ってはいけない!
- ダッチオーブンに水を入れ、加熱して沸騰させる。
- 水を捨て、ダッチオーブンを加熱する。
- 香味野菜(ローズマリー・ニラ・にんにく・バジル・玉ねぎ・ネギなど)を炒める。※香味野菜はくず野菜でも可能。
- 炒めた野菜を取り除いた後、オリーブオイルを入れて加熱する。この時オリーブオイルがまんべんなく行き渡るようにする。その後、キッチンペーパーでオリーブオイルを塗り広げる。この作業を4〜5回繰り返す。(蓋も同様)
jijiiさんの動画はこちら。ぜひ見てね。
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ヒロシさんの独焼鉄板は大人気!シーズニングのやり方とは?
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ダッチオーブンを使った温かレシピ3選
ここではダッチオーブンを使った、冬キャンプにぴったりなあったかレシピをご紹介します。
ビーフシチュー
ー材料ー
- 牛スネ肉(お好みのかたまり肉で)1.5㎏
- たまねぎ3個
- にんじん4本
- じゃがいも8個
- 赤ワイン1本(740ml)
- 野菜ジュース1本(750ml)
- デミグラスソース2缶
- ローリエ1枚
- 塩、コショウ適量
- バター(マーガリン)20~30g
ー作り方ー
- たまねぎはくし切りで6等分。にんじんは乱切り。じゃがいもは輪切り。肉は大きめに切る。
- 鍋に油をひいて、よく熱したら、肉に焼き目がつくまで炒める。(ここで一旦取り出してもOK)
- 野菜を炒める。たまねぎが透き通ってきたら、ワイン・野菜ジュース・ローリエを入れて、アクを取りながら煮る。
- あまりアクが出てこなくなったら、デミグラス・バター・塩コショウを入れて蓋をし、1時間ほど煮込む。
引用:COOKPAD
ダッチオーブンでとろとろに煮込んだビーフシチュー。これを食べれば身体の芯から温まること間違いなし。子供さんも大喜びの一品。ビーフシチュー嫌いな子っていないよね?
エビときのこのクリーム煮
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ー材料ー
- エビ 8尾
- マッシュルーム 6−8個
- エリンギ 4−5個
- しめじ 1房
- にんにく1片
- パセリ 適量
- 酒 大さじ1
- 牛乳300ml
- 白ワイン150ml
- 生クリーム100ml
- 顆粒コンソメ 小さじ1と½
- 片栗粉 適量
- ブラックペッパー 適量
- 塩 適量
- オリーブオイル 適量
ー作り方ー
- エビは殻を向いて背わたを取る。水気をキッチンペーパーなどで取った後、酒を加えて馴染ませ、片栗粉をまぶす。
- ダッチオーブンに火をかけ、温まってきたらオリーブオイルを入れ、みじん切りにしたにんにくを炒める。香りが立ってきたら、エビを入れて炒める。
- エビの色が変わったらマッシュルーム、エリンギ、しめじを入れる。塩、ブラックペッパー、白ワインを入れたら蓋をし、蒸し焼きにする。
- 蓋をあけて、きのこの量が半分くらいに減ったら牛乳とコンソメを入れて15分ほど煮込む。
- 生クリームを入れ、塩・こしょうで味を整えたら、さらに5分弱火で煮込む。
- 最後にパセリのみじん切りを加えて完成。
一口目からエビの旨味が口いっぱいに広がります。そしてたっぷりのきのこ。パンに付けてもgood。ワインとの相性good。ビールとも相性good。
マカロニグラタン
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ー材料ー
- 玉ねぎ 1/2個
- 鳥もも 200g
- ブロッコリー 1/2株
- マカロニ 50g
- バター 20g
- 牛乳 200cc
- 小麦粉 大さじ2
- コンソメキューブ 1個
- 塩こしょう 適量
- チーズ たっぷり
- パセリ 適量
ー作り方ー
- ダッチオーブンを火にかけ、バターを溶かし、食べやすい大きさに切った玉ねぎと鶏肉を炒める。
- さらに小麦粉を入れて炒める。
- 牛乳を入れ、とろみがつくまで混ぜる。
- コンソメと塩こしょうをで味を整え、茹でたブロッコリーとマカロニを入れます。
- チーズをたっぷりのせ、ガスバーナーで焼き目をつけたらできあがり。
まさか、キャンプでこんなに美味しいグラタンができるなんて!ガスバーナーで焼いたチーズがとっても香ばしい。とろとろ、あつあつのグラタンで身体もぽっかぽか。
冬のキャンプ飯はダッチオーブンが大活躍!選び方・温レシピを紹介:まとめ
- ダッチオーブンの種類は特徴やメンテナンスのことを考慮して選ぼう。
- サイズは使用人数や用途によって選ぼう。
- 鉄製のダッチオーブンは必ずシーズニングが必要。
- ダッチオーブンを使った温かレシピで、冬キャンプ飯を楽しもう。
万能鍋、ダッチオーブン。種類によってはメンテナンスに手間がかかることもありますが、手がかかるほど愛着も湧くもの。ぜひあなたにぴったりなダッチオーブンを手に入れて、冬の寒空の下、温かくて美味しいキャンプ飯を楽しんでみてくださいね。